|
|
|
|
星野会計事務所 税務ニュースレター No. 98-2 January 16, 1998 このニュースレターは当事務所が独自に選択したトピックをカバーしておりますが、必ずしも細部には及んでおりませんし、当事務所の意見書としては意図しておりません事をご了承下さい。 個人納税者番号入手について 新年を迎え毎年恒例の個人所得税税務申告書の提出期限日4月15日が近づいて参りました。申告書に伴い様々な番号や数字が必要となりますが、当方の経験では、中でも昨年もっともトラブルが多かったのがご本人あるいは配偶者・扶養家族の社会保障番号(Social Security Number)あるいは納税者番号(Taxpayer Identification Number)がない、あるいは間違っているためにIRS(内国歳入庁、米国の国税庁)からノーティスをご本人が受け取ってしまうことでした。これはIRSが発行した納税者番号申請用紙フォームW-7が96年7月1日から有効となったのを機に、労働許可のない外国人に対して社会保障局(Social Security Administration)が社会保障番号を発行してくれなくなってしまったことが影響しています。これにより、IRSは申告書に社会保障番号あるいは納税者番号が記入されていない場合、配偶者・扶養家族の人的控除を一方的に削減する、あるいは申告書そのものの受け取りを拒否し突っ返すようになりました。 そこで、今回は当方が直接あるいは間接に得た納税者番号入手についての最近の情報をお伝えします。 納税者番号の日本での入手 米国への単身赴任者の配偶者で番号のない方、米国への投資者(不動産、債券、パートナーシップ等)で番号のない方、で日本に居住の方は以下の方法で納税者番号が入手出来ます。 (1) 東京にあるアメリカ大使館にある内国歳入庁の出先窓口で本人が申請する 東京にあるアメリカ大使館(東京都港区赤坂1-10-5 郵便番号107)にはIRSの出張所窓口がありますので、そこで無料で申請することが出来ます。今年1月現在の情報では、日本とアメリカの祝日及び土・日曜日を除く毎日午前9−12時、午後2−5時に申請を受付けてくれます。申請に際しては、2つの身分証明書が必要で、その内1つは写真つき、が条件となっています。身分証明としては、パスポート、運転免許証、戸籍抄本、戸籍謄本、などがあるとのことです。一番良い組み合わせは共に写真がついているパスポート、運転免許証ということになります。この窓口で身分証明を見せ、申請用紙フォームW-7の下段に署名するのをお勧めします。尚、同大使館にあるIRSの出張所窓口の電話番号は 03-3224-5466、ファックス番号は 03-3224-5274です。電話はテープ・メッセ―ジの後「9番」を押せば、英語になってしまいますが直接係の人と話しが出来ます。何はともあれ、行く前に確認しておくことをお勧め致します。(特に遠隔地からわざわざ大使館まで赴く方は。) 関西地区に居住の方は東京のアメリカ大使館へ行かずとも申請が出来ます。大阪にあるアメリカ領事館では申請用紙フォームW-7そのものは受付けてくれません(恐らくIRSの窓口機能がないため)が、上記の身分証明書のコピーを「正しいコピー」として認証するのはしてくれます。但し、認証費用がかかります。(パスポートと運転免許を認証してもらった方の話では、1,330円の手数料が取られたとの由です。) 認証してもらう際にフォームW-7の下段にも署名をし、認証された身分証明書コピー2点とフォームW-7を同封して、書留めにて上記アメリカ大使館へ郵送すれば申請することが出来ます。大使館の住所に加えて念のため Attention: Internal Revenue Serviceと書き添えるのもお勧めします。 (2) 日本での「引受け代理人」を通して申請する 日本でも米国大手会計事務所の支店が引受け代理人(Acceptance Agent)として、IRSの代理として番号の申請を受付けてくれる手筈になっています。アメリカ大使館を通しての申請は番号取得まで6-8週間掛かるのに対し、この代理申請だと取得が1-2週間で済むと聞いております。但し、こちらは有料です。お急ぎでお金に余裕がある方は、大手会計事務所の日本支店に連絡してみて下さい。 納税者番号の米国での入手 米国赴任の配偶者・扶養家族で番号のない方で、米国居住の方は以下の方法で納税者番号が入手出来ます。 (1) 内国歳入庁の事務所で申請する 上記のアメリカ大使館での申請とほぼ同じ要領で、2種類の身分証明書を持って申請することが原則となっています。お子様の納税者番号については親が代理申請出来ますので、お子様まで一緒にIRSの事務所まで赴く必要はありません。 直接マンハッタン中央部にあるIRSへ寄ってみました所、ここでは身分証明書がパスポートであれば他には要らず、パスポート1本で良いとの返事でした。場所は 110 West 44th Street (6番街との角のビル2階、BELASCO劇場の向かい側)です。最寄りのIRSの事務所に電話して事前に確認されることをお勧めします。 (2)「引受け代理人」を通して申請する 日本での申請と全く同じで、大手会計事務所の日本部門に連絡すれば、代理申請の手続きを教えてくれる筈です。但し、これも費用が掛かる筈です。 ----------------------------------------- 1997年を振返って 税務に関し、昨年は以下の様な重要な進展がありました。 (1)納税者救済法の成立 16年振りの減税施策が通ったのも、アメリカの好景気を反映して財政赤字が減少してきたのを反映していると思われます。当事務所ニュースレター97年8月22日号で既に詳しく報告しましたが、やはり個人所得税関係での目玉は、(1)キャピタルゲイン税率がそれまでの最高28%から最高20%まで低減されたこと、(2)主たる住居の売却に対する優遇措置が一本化され、(即ち、夫婦合算申告者は$50万、独身者は$25万まで売却益が非課税)2年以上経過すれば何度でもこれを繰返すことが出来るようになったこと、(3)個人退職年金(IRA)として新たにロスIRA(これは拠出額そのものは課税される点では従来のIRAとは異なるが、その後拠出が生み出した所得に対して引き出しがあるまで課税がなく、更に「適格」引出しであれば非課税という措置)が設けられたこと(新聞報道によれば既に今年のヒット金融商品になりつつあります)、(4)教育IRAが設けられたこと、(5)子供税額控除、ホープ奨学税額控除、生涯学習税額控除などが設けられたこと、があげられます。 (2) IRS税務調査の権利濫用に対する歯止めの論議 当事務所ニュースレター97年6月27日号において、コロラド州でのIRSの権力乱用に対する批判判決を既に報告しましたが、その後上院財務委員会においてIRS税務調査官による同様な権力乱用についての聴聞会が9月にありました。この模様はTVでも放送されたので大きな話題となりましたが、これが引き金となりIRS及び複雑過ぎる税法の改革を求める議論が議会でおこり、11月には@主として民間人によるIRS監視の委員会設立、A挙証責任の納税者からIRSへの転換、などの法案を圧倒的多数賛成により通過させました。特に画期的なのは、租税訴訟における挙証責任を現行の納税者からIRSへと転換させる、ことです。これは、刑事事件では挙証責任が国に課せられているのに対し、租税を争う訴訟に到った場合、反対に納税者に挙証責任が課せられいる現状を覆すものです。これを受け、今年にはさらに厳しい内容も含め上院で審議されることになっています。 oooooOOooooo
|
|
Copyright © 1998 Shoji Hoshino, CPA
|