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星野会計事務所 税務ニュースレター No. 00-2 January 30, 2000 このニュースレターは当事務所が独自に選択したトピックをカバーしておりますが、必ずしも細部には及んでおりませんし、当事務所の意見書として意図しておりません事をご了承下さい。
日本から米国への日本国外資産の贈与に対し、日本で課税開始? --日本の税制改正法案が通過すれば今年4月1日以降実効 今年 1月14日に日本では「平成12年度税制改正の要綱」が閣議決定されましたが、この中に、贈与・相続に関連し米国居住者にも影響を与える項目が盛り込まれています。原文の引用は以下の通りです。「相続若しくは遺贈又は贈与により財産を取得したときにおいて日本国内に住所を有していない相続人若しくは受遺者又は受贈者で日本国籍を有する者 (相続人等及びその相続等に係る被相続人がともに相続の開始等前5年以内に住所を有したことがない場合の相続人等を除く。)が取得した国外財産を相続税又は贈与税の課税の対象に加える。(注)上記の改正は、平成12年4月1日以後に相続若しくは遺贈又は贈与により財産を取得した者の相続税又は贈与税について適用する。」難解な日本語ですが、財産を譲り受ける人 (相続人、受遺者あるいは受贈者)が日本国籍を持っている場合には、譲り受ける財産が日本国外の財産であったとしても、例外を除き、今年4月1日以降はその財産を譲り受ける人に対し日本の相続税あるいは贈与税を課す、というのが骨子です。例外としては、財産を譲る人と譲り受ける人の「両者」がその財産の移転前5年間日本国内に居住したことがない場合があげられています。この法案を日本から米国への贈与に当てはめてみますと、米国居住 /日本非居住者への日本国外資産の贈与については従来日本では「非課税」扱いされてきましたが、法案が国会の審議で可決されると、受贈者であるその米国居住/日本非居住者が日本国籍を持っていれば、4月1日以降の贈与については日本で「課税」されることになります。さて、ここで少し日本と米国での贈与、相続に関する税体系の違いの説明を致します。日本では基本的に財産を譲り受ける人 (受贈者あるいは相続人、受遺者)に対して税が課されるのに対し、米国では基本的に財産を譲る人(贈与者、遺産?即ち被相続人)に対して税が課されます。そして、財産を譲り受ける人が日本の非居住者である場合は、現行法ではその財産が「日本国内の財産」である場合のみ日本の贈与税・相続税が課されます。他方、財産を譲る人が米国非居住者である場合、米国ではその財産が「米国国内の財産」である場合のみ米国の贈与税・遺産税(譲る側に掛かる税なので相続税とは呼ばれない)が課されます。これを、日本の居住者 (つまり、米国非居住者)が「米国の財産」を米国の居住者(つまり、日本非居住者)に譲る場合を考えてみますと、日本では非課税、米国では課税ということになります。但し、これには例外があり米国の財産の「贈与」であってもそれが「無形資産」の贈与である場合は米国の贈与税が課されません。ですから、例えば米国の会社が発行した株式・債券を日本居住者から米国居住者に贈与する場合、日本でも米国でも贈与税が課されないことになりますが、今回の日本の税改正案は実質的にこれに歯止めをかけることになります。( この件に関する情報は日本の提携先である千葉経営計理事務所から入手しました。)----------------------------------------- ソーシャル・セキュリティーの受給資格と受給予想について 米国に滞在の長い駐在員の方から社会保障 (ソーシャル・セキュリティー)についての質問をこの頃よく受けます。米国の赴任が結構長い方も含め、皆さんにとって後一体どのくらいで受給資格ができるのか、またどのくらい給付を受けるのかが気になるところと思われます。まず受給資格ですが、受給資格を得るためには、勤労を通して「クレジット」 (Credit)の数を一定数獲得する必要があります。クレジットは1年につき最高4クレジットまでつきます。例えば、1999年についていえば、給与あるいは自営業所得のうち各$740につき1クレジットが得られます。ですから$2,960の給与・自営業所得があれば4クレジット獲得したことになります。殆んどの人にとっては受給資格を得るには勤労期間を通して40クレジットを獲得する必要があります。勤労期間は連続している必要はありません。単純にいえば、10年米国で勤労していれば受給資格が発生する訳ですが、駐在員の人は赴任、帰国の年度も米国での給与が多ければ米国での勤労が1年フルでなくても4クレジット獲得している場合があり、その場合は合計10年の米国での勤労を待たずして受給資格を得ることになります。現在、社会保障局( SSA=Social Security Administration)は25歳から70歳の間の年齢の勤労者(但し、社会保障の給付を既に受けている人を除く)に対し、誕生日の3ヶ月前にその人の社会保障に関する情報を文書にて毎年提供することが義務づけられています。それ故、読者の多くの方は「貴方の社会保障に関するステートメント」(Your Social Security Statement)を受取られている筈です。具体的には、このステートメントには、 (1)現在あるいは将来に各勤労者及びその家族が受けられる年金(retirement benefits 退職後の社会保障年金給付)、傷害保障(disability benefits)、遺族年金(survivors benefits)などの推定額、(2)過去に雇用主が報告した年次の社会保障税対象給与、(3)過去に支払われた社会保障税および医療保険税(Medicare Tax),が示されています。ここで大事なのは(2)(3)にある項目にある金額が正しく記録されているのか否かの点検です。正しく記録されていないと将来の受取り額がその分だけ減少されている可能性があるからです。間違いを見つけたら、そのサポートとなる資料(例えば、給与源泉徴収票W-2や税務申告書1040など)を手元において、トールフリー番号1-800-772-1213(残念ながらトールフリーではない番号はないそうで、米国国内しかこの番号は使えません)に電話して訂正してもらうことが出来る筈です。また、このステートメントを受取っていない場合は、同じトールフリー番号に電話するなり、自分の居住地近くの SSAオフィスに赴くなりして、書式SSA-7004「Request for Earnings and Benefits Estimates」を提出することにより、ステートメントを入手することも出来る筈です。米国外に居てこのステートメントを入手したい場合は、(1)米国に出張、観光などで訪れたおりに上記のトールフリー番号を利用する、あるいは(2)政府組織の海外での出張所の役割を果たしているアメリカ大使館・領事館に連絡してみる、ことが考えられます。SSA には、頻繁に訊かれる質問に対する回答形式による質疑応答などを含んだホームページ(http://www.ssa.gov)がありますので、更に詳しく知りたい方はご参照下さい。oooooOOoooooo |
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