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星野会計事務所

税務ニュースレター

No. 98-3 July 1, 1998

このニュースレターは当事務所が独自に選択したトピックをカバーしておりますが、必ずしも細部には及んでおりませんし、当事務所の意見書としては意図しておりません事をご了承下さい。

 

留学生の税金について 

留学生の納税義務あるいは報告義務についての質問が、時折り当事務所にも飛び込んできます。(1)留学生の税務申告義務、(2)留学生が米国で勤労した場合の社会保障(Social Security Taxes)の取扱い、の2点についての記事が今年の3月に発行されたニューヨーク市立大学日本人同窓会の会報「Cunys」第4号に掲載されましたので、以下転載致します。(根拠となる条文も原文で抜粋して添付してあります。)特に第2点の留学生が研修などに従事する場合についてですが、条件 (F,J,M,Qなどのビザによる留学生であり、そのビザの目的を果たしていること) を満足していれば「社会保障税」が免除されることについては「雇用者」の側も知らないことが多く、米国に永住するつもりがない外国人留学生には、この免除措置の利用により少しでも手にする現金を多くできるようにしてあげたいと思います。免除措置を適用しない場合、98年については6.2%の年金部分社会保障税($68,400までの所得に対し)、1.45%の医療保険部分社会保障税(所得の上限なし)が課されます。例えば独身の留学生(扶養家族なし)が研修で年間$2万の給与(週給)を得るとすると、その給与から連邦税$2,184(10.92%)が源泉徴収される上、$1,530(7.65%)もの社会保障税も徴収されてしまいます。 

ついでながら、現在の所、米国の社会保障は徴収が支払いを上回っています。然し、現状のままだとベビーブーム世代(7千6百万人の米国・団塊の世代)が大量に退職を迎え始める2010年頃から急速に支払いが膨れ上がり始め、2019年には準備金(徴収が支払いを上回った余剰の蓄積など)までも手をつけることになり、2029年には準備金を使い果たし、徴収も支出の75%までしか満たせられない破産状態になると予想(1/28/98のニューヨーク・タイムズ記事)されています。 

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ニューヨーク市立大学日本人同窓会 

Cuny's

第4号 

「留学生の税金関係について」 

1. 留学生の連邦政府への報告義務 

米国市民、永住権所有者ではない外国人は、一般に「実質滞在テスト」(Substantial Presence Test)といって、当年滞米日数+前年滞米日数X1/3+前々年滞米日数X1/6が「183日」以上となると、税務の上で当年は米国「居住者」となる。但し、これには例外があり、J、F, Mなどの学生・研修ビザで米国に滞在している者についてはこの日数計算があてはまらず米国に実際に183日以上滞在していても米国「非居住者」とされる。(この例外の例外として、5年以上の滞在は日数計算適用となる。) 

それ故、ほとんどの場合留学生は米国「非居住者」となる。「居住者」「非居住者」の違いは、企業派遣の留学生にとって特に重要である。何故なら米国税務の上で、派遣留学生が派遣元企業から留学費用として受け取る給与は、米国での学業に伴う役務所得と扱われ、普通なら課税所得となるからである。しかし、税法--内国歳入法872条(b)(3)項(参考迄に条文を後に抜粋)で、F, M, Jの非居住者に対する外国雇用者からの受取り報酬所得に算入しない、と規定されていることから非課税となる。 

以上の様に、雇用者による留学費用の給付は非課税となるが、フォーム1040NR(非居住者申告書)とフォーム8843による報告義務は課せられている。この報告は私費留学生にも課せられているので要注意。特に学校当局からその旨を伝えられた場合は提出が望ましい。小生が数年前に雑誌に書いた記事があるのでコピーを欲しい人は手紙かファックスにて希望の旨を伝えてくれれば記事コピーと記入の用紙を送ります。(住所:Shoji Hoshino, CPA, 47 Highview Avenue, NY 10707/Fax 914-779-2152) 

2. 留学生の社会保障税支払い義務免除 

学内アルバイト、夏期インターン、プラクティカル・トレーニング(学生研修)などに従事した場合は、上記の企業派遣の場合とは異なるので、その勤労所得は米国で課税となる。大抵の場合、雇い主側が給料から税金を天引き(源泉徴収)し、そのネットの額を支給されることになり、働いた翌年1月に1年間の所得と源泉徴収された税金を示す支払い調書であるフォームW-2を雇い主から受け取ることになるが、所得が少額でない限り税務申告が義務づけられるので、フォーム1040NRに記入して税を計算し(フォーム8843も添付)、不足であれば税支払い、過払いであれば税還付となる。少額の所得であっても税の過払いになっている場合が多いので、その場合は申告して過払いを還付してもらうべきである。 

さて、上記は「所得税」についてであるが、留学生には「社会保障税」(Social Security Tax?厳密にはOASDI(old-age, survivors, and disability insurance)と呼ばれる年金部分とMedicare (hospital insurance)と呼ばれる健康保険部分で出来ている)を支払う義務がないので、これを良く覚えていて下さい。(内国歳入法3121条(b)19項。参考迄に条文を後に抜粋。) 普通、この社会保障税も所得税と同じように給与の支払いごとに「天引き」されてしまうので、勤務開始の前に勤務先の給与担当の人に会わせてもらい、「自分はFビザの留学生だから社会保障税を払う義務がない筈である。だから、天引きしないで欲しい」と事前に了解を取っておくことが大切である。何故なら、多くのアメリカ人はこの様な外国人留学生に対する例外措置など知らないし、天引きされてしまった後でこれを訂正するのは面倒だからである。(但し、レストランなど学校の許可を得ずに闇で働いた場合は、この例外は該当しないと考えられる。)

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内国歳入法872条(b)(3)項 Section 872(b)(3) of the Internal Revenue Code 

Sec. 872(b) EXCLUSIONS.?The following items shall not be included in gross income of a nonresident alien individual, and shall be exempt from taxation under this subtitle.

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(3)COMPENSATION OF PARTICIPANTS IN CERTAIN EXCHANGE OR TRAINING PROGRAMS.-Compensation paid by a foreign employer to a nonresident alien individual for the period he is temporarily present in the United States as a nonimmigrant under subparagraph (F), (J), or (Q) of section 101(a)(15) of the Immigration and Nationality Act, as amended. For purpose of this paragraph, the term "foreign employer" means-

(A)a nonresident individual, foreign partnership, or foreign corporation,

or

(B) an office or place of business maintained in a foreign country or in possession of the United States by a domestic corporation, a domestic partnership, or an individual who is a citizen or resident of the United States.

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内国歳入法3121条(b)(19)項 Section 3121(b)(19) of the Internal Revenue Code

Section 3121(b) Employment. For purposes of this chapter, the term “employment” means any service, of whatever nature, performed (A) by an employee for the person employing him, irrespective of the citizenship or residence of either, (i) within the United States, or (ii) on or in connection with an American vessel or American aircraft under a contract of service which is entered into within the United States or during the performance of which and while the employee is employed on the vessel or aircraft it touches at a port in the United States, if employee is employed on and in connection with such vessel or aircraft when outside the United States, or (B) outside the United States by a citizen or resident of the United States as an employee for an American employer(as defined in subsection (h)), or (C) if it is service, regardless of where or by whom performed, which is designated as employment or recognized as equivalent to employment under an agreement entered into under section 233 of the Social Security Act; except that such term shall not include-

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.

.

(19) service which is performed by a nonresident alien individual for the period he is temporarily present in the United States as a nonimmigrant under subparagraph (F), (J), (M) or (Q) of section 101(a)(15) of the Immigration and Nationality Act, as amended, and which is performed to carry out the purpose specified in subparagraph (F), (J), (M) or (Q), as the case may be;

                                    星野正治(83年Baruch卒業MBA)

 

(注) アンダーラインは著者が強調のため付した。

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Copyright © 1998 Shoji Hoshino, CPA
最終更新日: 2008/01/14